老犬がご飯を食べない・噛めない時に試したペースト食|認知症の柴犬ももの食事記録
2025年5月、MRI検査で認知症と診断された柴犬もも。
当時12歳。
あれから一年が経ちました。
一時は、巨大チュールのようにしたペースト食で、なんとか食べることを再開してくれたもも。
「よかった、食べてくれた」
そう思ったのも束の間、今度は下痢になってしまいました。
さらにその後、ももは大好きなお肉を口元に近づけても、以前のように噛むという動作をほとんどしなくなっていきました。
ふやかしたドッグフードも、うまく食べられない。
お肉も噛めない。
でも、何か食べてもらわないと体重はどんどん落ちてしまう。
老犬がご飯を食べない時、最初は「食欲がないのかな」と思っていました。
でも、ももの場合は食べたくないだけではなく、噛むことや、食べ物を口に運ぶこと自体が難しくなっているように見えました。
この記事では、認知症の柴犬ももがご飯を食べない・噛めない状態になってから、わが家で試した手作りペースト食、下痢、リパーゼ上昇、現在の食事内容について記録します。
※これは、ももの体質や病院での検査結果を見ながら試した、あくまでわが家の記録です。食事内容を変える時は、必ずかかりつけの先生に相談してください。
認知症のももがご飯を食べにくくなった
ももは、認知症と診断されてから少しずつ食べ方が変わっていきました。
2025年11月中旬頃から
以前のように、ドッグフードをしっかり噛んで食べることが難しくなりました。
お肉を口元に近づけても、口を動かさない。
ドッグフードも、うまく食べられない。
お皿に顔を近づけても、食べ物との距離感が合っていないように見える。
最初は「食べたくないのかな」と思っていました。
でも、見ているうちに、食欲だけの問題ではないのかもしれないと思うようになりました。
食べたい気持ちはあっても、噛むことや、舌で食べ物を口に入れることが難しくなっているように見えたのです。
巨大チュール方式では食べたけれど下痢に
12月中旬頃ももが食べなくなった時、袋にペースト状のささみのポタージュスープ、ドックフード等をいれ巨大チュールのような形にしたペースト食で、なんとか食べることを再開してくれました。
口元に持っていくと、ペロペロとなめてくれました。
その時は、本当にうれしかったです。
「これなら食べられるかもしれない」
そう思いました。
12月末頃、食べてくれるようになった一方で、今度は下痢になってしまいました。
老犬にとって下痢は、体力を奪います。
食べてくれることはうれしい。
でも、下痢になってしまうと、また別の心配が出てくる。
ももに合う食事を探すことは、本当に難しいと感じました。
ふやかしたドッグフードも食べられなくなった
もものドッグフードは療法食です。
食べられる種類は限られていて、選択肢は4種類ほどしかありませんでした。
そのうち2種類は、好みではないのか、まったく見向きもしません。
残りの2種類は、ほぼ同じような材料の療法食でした。
粒の小さい方は1年ほど食べていましたが、11月中旬頃から口をつけなくなりました。。
粒の大きい方は、以前に食べていたものです。同じような材料なので食べるか不安でしたが口にしました。
先生は「メーカーによって匂いが違うので反応したんだと思います」とおしゃっていました。
でも、噛む動作が難しくなったももにとっては、大きすぎました。
1月初旬頃ふやかせば食べられるかと思いましたが、それも難しい状態でした。
ふやかしたドッグフードを口元に持っていっても、うまく口に入らない。
粒が残っていると、嫌がって食べない。
「ドッグフードをもっと細かくするしかない」
そう思いました。

ドッグフードをコーヒーミルで粉砕してみた
1月中旬頃、最初は、ブレンダーで砕いてみようとしました。
でも、ドッグフードをそのままブレンダーにかけると、壊れそうな音がしたので、すぐにやめました。
次に、ふやかしたドッグフードをミキサーにかけてみました。
けれど、どうしても粒が残ってしまい、ももは食べてくれませんでした。
そこで試したのが、コーヒーミルでした。
ドッグフードを少しずつ入れて粉砕すると、思った以上に細かい粉になりました。
さらに、大量に余っていたビーフジャーキーも一緒に粉砕しました。
そこに卵黄と水を混ぜて、電子レンジで軽く温めます。
人肌くらいまで冷ましてから、スプーンで口元まで持っていきました。
ももの反応は……
口にしてくれました。
この時は、本当にほっとしました。
「噛めなくても、形を変えれば食べられるんだ」
そう思えた瞬間でした。

市販の高カロリー食品が使えなかった理由
老犬がご飯を食べない時には、ハイカロリーの栄養補助食品を使う方法もあります。
私も気になって、いくつか成分を調べました。
でも、ももには合わなそうな成分が含まれているものが多く、使うのが怖くなりました。
ももは昔から、缶詰やトロッとした食べ物を食べると、お腹を壊しやすい子でした。
1日に何度も下痢をすることもあり、それ以来、そういった食べ物はなるべく避けてきました。
認知症になってからも、その体質は変わりません。
「食べてほしい」
「でも、下痢になったら余計に体力を奪ってしまう」
この間で、ずっと悩んでいました。
MCTオイルがよいと聞いて試したこともあります。
でも、ももはそれでも下痢になってしまいました。
脂の消化も、あまり得意ではない体質なのだと思います。
結局、ももに合うものを使って、ドッグフード中心で手作りするしかありませんでした。
ビーフジャーキー30g、生肉にすると約90g
ももが食べられるもの、そして実際に食べてくれるものは限られていました。
当時、使っていた食材は主にこのようなものです。
- 療法食のドッグフード
- 牛肉
- 卵黄
- 大豆
- さつまいも
- 大根
安心して与えられて、ももが好んで食べてくれるものは、本当に少ししかありませんでした。
その中で、ももがよく食べてくれたのがビーフジャーキーでした。
大量に余っていたビーフジャーキーをコーヒーミルで粉砕して、1日30gほど与えていました。
それとは別に、牛肉ペーストも作っていました。
レコルトで調理した牛肉ペーストを、粉砕したドッグフードにかけて与えていたのです。
でも、後で調べてわかったことがあります。
ビーフジャーキー10gは、生肉に換算すると約30gほどになるそうです。
つまり、ビーフジャーキーを30g食べていた日は、それだけで生肉にすると約90g分。
さらに牛肉ペーストも足していたので、脂身を取り除いていたとはいえ、牛肉を1日100g以上与えていたことになります。
この頃のももの体重は7.2キロ前後でした。
今思えば、体重に対して牛肉の量が多く、食べてくれることを優先するあまり、かなり偏った食事になっていたのだと思います。
その頃、ももの息が少し酸っぱいようなニオイだったことを覚えています。
リパーゼ556。膵臓に負担が…
血液検査では、リパーゼが556まで上がっていました。
正常範囲は10〜160。
今思えば、食べてくれるものに偏りすぎていたのかもしれません。
食べてくれることを優先するあまり、牛肉やビーフジャーキーの量が多くなっていました。
もちろん、食べてくれないことが怖くて、必死でした。
でも、食べてくれるからといって、同じ食材に偏りすぎることの怖さも、この時に感じました。
その後、ビーフジャーキーの量を1日15gに見直しました。
消化を助けるために、胃薬も毎日飲ませました。
すると、約2週間後にはリパーゼが43まで下がり、正常範囲に戻りました。
この経験から、老犬の食事は「食べること」だけではなく、「消化できること」も同じくらい大事なのだと実感しました。


現在のもものペースト食
今も、ももにおいしいものを食べさせたいという気持ちは変わりません。
でも、使える食材は多くありません。
その中で、血液検査でアレルギー反応がなかったターキーを試してみることにしました。
ターキーをポタージュスープのようなペーストにして与えると、ももはまた目を輝かせて、ペロペロしてくれました。
レコルトで調理していると匂いがするのか、寝ていても起きだしソワソワ。
うまく噛むことは難しくなっても、「おいしそう」「食べたい」という気持ちは、まだ残っているのだと思いました。
現在のももの食事は、だいたいこのような内容です。
- ドッグフード25gをミルで粉砕
- ビーフジャーキー5gをミルで粉砕
- 卵黄1/2〜1個
- 水
- ターキーのゆで汁
- ターキーペースト

これを電子レンジで30〜40秒ほど温め、人肌くらいに冷ましてから、スプーンで与えています。
ターキーペーストには、大根を入れています。
少しでも舌触りがよくなるように、なめらかにして作っています。
ももはもう、以前のようにしっかり噛んで食べることは難しくなりました。
でも、スプーンで口元まで持っていくと、ペロペロと食べてくれることがあります。
その姿を見るたびに、まだ食べる力は残っているんだと思えます。

おやつはさつまいもペースト
おやつとしては、さつまいもペーストを作っています。
これもレコルトで調理しています。
材料は、
- 甘いさつまいも
- 卵黄
- 水
です。
さつまいもの甘い香りがするので、ももも好きなようです。
ただし、さつまいもは与えすぎると、ももの場合はうんちが柔らかくなってしまいます。
なので、量を見ながら少しずつ与えています。
「好きだからたくさん」ではなく、
「体に合う量を探しながら」
それが、今のももの食事で一番大事にしていることです。
噛めなくなっても食べる方法はまだある
ももが噛まなくなった時、最初はとてもショックでした。
お肉を口元に持っていっても、口を動かさない。
ふやかしたドッグフードも食べられない。
スプーンで近づけても、うまく口に入らない。
「もう食べられないのかな」
そう思ったこともあります。
でも、形を変えれば食べられることがわかりました。
粒を粉にする。
水分を増やす。
舌触りをなめらかにする。
温度を人肌くらいにする。
口元までスプーンで持っていく。
ひとつひとつは小さな工夫ですが、ももにとっては大きな違いだったのだと思います。
ただ、食べてくれるものだけに偏りすぎると、今度は体に負担がかかることもありました。
リパーゼの数値が上がったことは、私にとって大きな反省です。
老犬の食事は、
- 食べるかどうか
- 下痢をしないか
- 消化できているか
- 血液検査で問題が出ていないか
- その子の体質に合っているか
全部を見ながら、少しずつ調整していくものなのだと感じています。
これが正解かはわかりません。

でも、今のももにとっては、このペースト食が一番食べやすい形なのだと思います。
これからも、ももの体調を見ながら、少しずつ調整していきたいです。
次回は、食事介助で気づいたことを書きます
次回は、ももにスプーンで食べさせるようになってから気づいた、食事介助の難しさについて書こうと思います。
食べたくないのではなく、食べ物との距離感が合わない。
口元まで持っていけば食べるのに、少し位置がずれると口に入らない。
水分が少ないと吐き出してしまう。
そんな、実際に介助してみて初めてわかったことを記録します。

